Drive とファイル保存

ストレージ目的でメール基盤を契約する選択肢

著者:Alexey Bulygin
台車に載せた大きな箱の側面に小さな封筒が貼られている様子

通常、ストレージはメールの付加機能として販売されます。しかし、目的が逆になる場合もあります。本当に必要なのは、大容量で安く、ネットワークドライブとしてマウントできるストレージで、メールボックスはほとんど使わない特典にすぎません。ストレージを目的としたメールサービスの契約は、誤った使い方ではなく、正式に成り立つ構成です。メールプランとストレージアドオンが別々に価格設定されるため、計算すると予想以上に有利です。

この記事では、この組み合わせにかかる費用、単純なオブジェクトストレージにはない機能、バケットを選ぶべき境界を説明します。

構成と料金

メールをストレージ目的で契約できるのは、料金体系に一つの特徴があるためです。メールプランはドメイン数、メールボックス数、メール用の共通容量を決めます。Driveアドオンは別契約で、プランではなく容量によって料金が決まります。

つまり、大容量ドライブを最も安く利用する方法は、無料メールプランとアドオンの組み合わせです。250 GBは月額$3.20、1 TBは$11.20、100 TBは$1,120で、土台となるメールプランの料金はまったくかかりません。使わないかもしれない10個のドメインと100個のメールボックスも付いてきますが、問題にはなりません。

この構成では、請求書に載るのは容量の1項目だけです。ユーザー数による課金も、最低利用人数もなく、なぜメールに対してストレージが多いのか誰かに説明する必要もありません。

この組み合わせが珍しい理由

多くの事業者は、このような形でサービスを販売しません。そのため、料金体系を見るまでは、ストレージ目的でメールを契約することが奇妙に聞こえます。

GoogleやDropboxのチーム向けストレージはユーザー単位で課金されます。大容量の共有領域を得るには、大勢の社員を登録するか、法人営業に相談しなければなりません。3人で20 TBを必要とする顧客は扱いにくい存在です。売上とユーザー数が釣り合わず、セルフサービスの料金ページに適した答えがないからです。

Backblaze B2のようなオブジェクトストレージなら、ユーザー枠なしで容量を購入でき、1 GBあたりの料金もここより安くなります。一方で、一般的なファイル閲覧画面、マウント可能なネットワークドライブ、非技術者でも使える共有機能、外向きのデータ転送料が発生しない仕組みは得られません。バケットではなくメールとストレージの組み合わせを選ぶ場合、価格差はこれらの機能に対して支払うものです。

ストレージで実際にできること

「クラウドストレージ」が指す製品の実用性には大きな幅があります。契約によって何ができるのか、具体的に確認しましょう。

ネットワークドライブとしてマウントできます。Windows、macOS、Linux、スマートフォンからWebDAVで接続できます。端末ごとに認証情報を発行し、個別に失効させることも可能です。詳しくは、端末間でファイルを同期する方法で説明しています。

リンクで共有できます。リンクは取り消し可能で、ダウンロード回数も制限できます。大きなファイルを送るために別のサービスを使う必要はありません。

フォルダーを別のアカウントと共有できます。リンクを何度も発行し直すのではなく、継続的に共同作業する場合に使います。

API経由の自動アップロードに対応します。バックアップ先としても利用できます。詳しい構成は、書き込み専用バックアップで紹介しています。

外向きのデータ転送料がかかりません。自分のデータを読み戻しても無料です。実際に復元するデータでは、この違いが費用計算に大きく影響します。

目的ではなかったメール機能

無料メールプランも含まれるため、ストレージと一緒に何を利用できるか知っておく価値があります。ストレージ目的で契約した人にも役立つ機能が2つあります。

10個のドメインでキャッチオール受信を設定でき、所有する任意のドメインで無料のメール受信を始められます。ほかの機能を使わなくても設定する価値があります。理由は、パーキングドメインのメールで説明しています。

メールの作成中に添付ファイルが大きすぎる場合は、自動的にDriveへ移されます。ストレージとメールが同じ請求書に並ぶだけではなく、実際に連携します。メールボックスを使わなければ意味はありませんが、2つの製品を一つの組み合わせにする唯一の統合機能です。

無料プランには送信、フィルター、エイリアス、転送が含まれません。メールも本格的に使うようになれば、月額$4でほとんどの不足を解消できます。

費用面で不利になる場合

誤った選択をすると、地味ながら大きな余計な費用が続きます。ここでは売り込むより、率直に説明することが重要です。

小容量では、個人向けプランのほうが明らかに安くなります。Google Oneは2 TBで$9.99ですが、TrekMailでは$22.40です。個人利用で数TBだけ欲しく、先ほどの機能が不要なら、個人向けプランを選んでください。

大容量のコールドデータでは、オブジェクトストレージの単価が有利です。50 TBを保管し、年に2回しか触れず、API専用ストレージを扱える技術力もあるなら、B2や同等のサービスは数分の一の費用で済みます。メールサービスをストレージ目的で契約しても、市場で最も安い1 GBにはなりません。そう主張しても、確認すれば誤りだと分かります。

TrekMailが有利なのは中間の領域です。ドライブのように使え、非技術者と共有でき、読み出し量にかかわらず費用が予測できる容量に向いています。さらに、100 TBを営業担当との相談ではなく、スライダーで選べる大容量帯にも強みがあります。

支払いを停止した場合

大規模なアーカイブを預ける前に確認してください。ストレージは利用開始と同じくらい、終了時の扱いが重要なサービスです。

アドオンを解約しても、すぐにデータが削除されるわけではありません。ただし、アカウントの上限はメールプラン本来の容量へ戻り、それを超える分は取り出す必要があります。実務上の問題は、保管中のデータを回収するまでにかかる時間です。家庭用回線で20 TBを転送すると、連続して動かしても1週間かかります。必要になってからではなく、事前に速度を測っておく価値があります。

外向きのデータ転送料がないことは、終了時に最も大きな利点になります。すべてを回収しても、時間以外の費用はかかりません。月額単価でTrekMailより安いオブジェクトストレージでは、同じとは限りません。

3つの選択肢から決める

いくつかの質問に答えれば、メールとストレージの組み合わせ、個人向けプラン、バケットのどれを選ぶべきか判断できます。

複数の非技術者がファイルにアクセスしますか?該当するなら、価格にかかわらずバケットは不向きです。個人向けプランか、TrekMailの構成を選びます。

約30 TBを超える容量が必要ですか?該当するなら個人向けプランの範囲を超えています。TrekMailとオブジェクトストレージの比較になります。

データを定期的に読み戻しますか?該当するなら、外向きのデータ転送料によってオブジェクトストレージは料金表ほど安くなくなり、両者の差はかなり縮まります。

1 GBあたりの単価だけを重視しますか?該当するなら、迷わずバケットを選んでください。

2つか3つの回答が同じ方向を示すなら、メールサービスをストレージ目的で契約する意味があります。大容量を探している人の多くは、データベースではなくドライブのような使い方を求めています。そのため、想像以上に該当する場合があります。

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