Drive とファイル保存

メール運用サービスと一緒にストレージを再販する方法

著者:Alexey Bulygin
大きな袋の中身をラベル付きの複数の瓶へ分けている様子

代理店やマネージドサービスプロバイダーは、すでにホスティング、ドメイン、サポートの料金を顧客へ請求しています。しかし、ストレージを収益項目にしていない会社が大半です。卸売りの選択肢が、技術的な構築を必要とするBackblaze B2のようなオブジェクトストレージか、ユーザー単位で課金される個人向けサービスに限られているためです。すでに管理しているメールと一緒にメールストレージを再販するほうが、どちらよりも分かりやすく始められます。

この記事では、実際の原価、利益が生まれる場所、顧客に見積もりを出す前に決めるべき条件を説明します。

原価を把握する

メールストレージの再販では、まず仕入れ価格を把握します。Driveアドオンは250 GBから100 TBまで容量を選択でき、ユーザー数ではなく容量に応じて料金が決まります。

容量月額年額
250 GB$3.20$32
1 TB$11.20$112
5 TB$56$560
20 TB$224$2,240
100 TB$1,120$11,200

1 TBを超えると、料金は1 GBあたり月額約$0.0109の一律です。年額には17%の割引が含まれます。White Label Liteの契約中は、現在提供しているどの容量帯も、購入時または容量変更時にさらに10%安くなります。

この10%が何を意味するか、正しく理解してください。仕入れ価格への割引であって、利益率そのものではありません。メールストレージの再販で利益が出るかどうかは、顧客にいくら請求するかで決まります。卸値が10%下がるのは有利ですが、それだけで事業が成立するわけではありません。

実際に利益を生む3つの要素

メールストレージ再販の利益は、価値の大きい順に次の3つから生まれます。

自社で設定する上乗せ額。1 GBあたり$0.0109で容量を仕入れ、市場が受け入れる価格で販売します。その差額が事業の収益であり、価格はすべて自社で決められます。顧客は当社の価格表を見たことがないため、提示された料金を当社の定価と比較することもありません。

容量のプール運用。容量をまとめて仕入れ、顧客には小分けにして提供します。20社がそれぞれ200 GBを必要とするなら、合計4 TBを5 TBの料金帯で購入できます。20社が個別に小容量プランを買う場合と、卸値でまとめて買う場合の差額は、実際の利益になります。

請求元を一つにまとめる価値。管理する取引先を一社増やさずに済むなら、顧客は利便性の対価として割増料金を受け入れます。メールとストレージを一緒に販売すれば、仕入先も請求書も問い合わせ先も一つです。多くの顧客にとって、この利便性はストレージ自体より価値があります。

再販事業者が引き受けるリスク

反対側の事情も率直に把握してください。メールストレージを再販するということは、それに伴う問題も自社が引き受けるという意味です。

自社が一次サポート窓口になります。ファイルをアップロードできない顧客は、当社ではなく販売元である自社へ連絡します。回答できるだけの仕組みを理解しておく必要があります。これは契約上の販売元になることと引き換えに負う役割です。

容量のリスクも負います。20社にそれぞれ200 GBを販売して4 TBを仕入れた場合、複数顧客の使用量が同時に増えるまでは問題ありません。その時点で、顧客へ追加請求するより前に自社が容量を買い足すことになります。使用量はゆっくり増えると決めつけず、継続的に確認してください。

契約終了時の対応も自社の責任です。顧客が離れるとき、そのファイルは自社が管理するストレージにあり、顧客は返却を求めます。引き渡し方法を事前に決めてください。詳しくは、顧客へのファイル納品で説明しています。契約終了の最中に慌てて決めるのは、双方にとって負担です。

無理なく運用できる形に整える

見積もりを出した後ではなく、その前に決めるべき項目がいくつかあります。

細かな指定容量ではなく、容量帯で販売する。顧客ごとに個別の容量を設定するより、250 GB、1 TB、5 TBのプランを用意するほうが管理も価格設定も簡単です。顧客にとっても、次のアップグレード先が分かりやすくなります。

ストレージをセットにするか、別項目にするか決める。マネージドサービスに含めると利幅が見えにくくなり、単価だけを比較されにくくなります。別項目なら顧客が削りやすい一方、追加もしやすくなります。どちらも成立しますが、方針が途中で揺れるとうまくいきません。

顧客ごとの境界を契約だけでなく技術的にも設ける。フォルダーを分離し、メールボックスごとに容量を割り当てれば、ある顧客がほかの顧客の領域まで使う前に、契約容量を超えたことが分かります。

可能なら年額で販売する。年払いによる17%の割引は、自社の利益にしても顧客へ還元しても構いません。年額請求にすると、容量を先に仕入れるリスクもかなり平準化できます。

顧客が何を買うのか分かるように伝える

顧客は容量を使い切るまで1テラバイトの大きさを実感できないため、メールストレージの再販は説明を誤りやすいサービスです。

単位だけではなく、顧客が分かる用途で見積もりを示してください。「今年の全撮影で得た写真をすべて無期限に保存できる容量」なら、「1 TB」より伝わります。更新時まで待たず、早い段階で容量の増加についても話せます。購入内容を理解している顧客は、苦情が少なく、早めに上位プランへ移行します。

上限に達した場合の動作も伝えてください。締切直前にアップロードできなくなって初めて上限を知った顧客は、その出来事を忘れません。解決策である一つ上の容量帯への変更は、交渉ではなく一文で説明できるようにします。

この事業に向いている会社

メールストレージの再販は、自然に適合する事業もあれば、相性が悪い事業もあります。

代理店、MSP、ITコンサルティング会社など、すでに顧客のメールを管理している事業者に適しています。普段から管理するアカウントにストレージを追加するだけで、新しいインフラは不要です。特に、大容量ファイルを扱いながら従業員が少ない顧客に向いています。他社のユーザー単位のストレージ料金では、まさにこのような顧客ほど割高になるからです。

顧客が文書の共同編集を必要とする場合は向いていません。それはまったく別の製品です。一次サポートを担当したくない事業者にも適しません。販売元になった時点で、それは任意の役割ではなくなります。

オブジェクトストレージとの価格競争にも向いていません。顧客が本当に求めているのが低価格の大容量であり、自社で利用できる技術力もあるなら、ほかのサービスを選ぶほうが適切です。1年後に失う契約を取るより、率直にそう伝えるほうが良いビジネスになります。

自社ブランドをどう組み込むか

自社名でストレージを販売するなら、画面にも同じブランドを表示するほうが効果的です。White Label契約はそのためにあり、料金は月額$39または年額$389です。同じ契約にストレージの10%割引も含まれるため、ブランドと原価の計算を一緒に考えられます。

リンクを受け取るだけでなく、顧客が自分で領域を管理する場合は、管理画面側のブランドも重要です。詳しくは、ホワイトラベルに含まれる機能で説明しています。リンクを受け取るだけの顧客なら、Webメールのブランド表示で十分です。

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