プラン比較表は上位プランを選んでもらうために作られているため、機能はすべて並んでいても、その意味までは説明されていません。本当に知りたいのは、どのプランが最も多機能かではなく、最初にどの制限に達し、それを解消するのにいくらかかるかです。ここでは、実際に利用者が直面しやすい順に各プランの境目を説明します。勘ではなく、明確な理由を持ってメールプランをアップグレードできます。
4つのプランを簡潔に比較
| Free | Starter | Pro | Agency | |
|---|---|---|---|---|
| 料金 | $0 | $4/月 | $10/月 | $29/月 |
| ドメイン数 | 10 | 50 | 100 | 1,000 |
| ドメインあたりのメールボックス数 | 10 | 100 | 300 | 1,000 |
| ストレージ | 5 GB | 15 GB | 50 GB | 200 GB |
| 当社SMTPからの送信 | 不可 | 可 | 可 | 可 |
| メールボックスあたりのエイリアス数 | 0 | 30 | 50 | 100 |
| メールフィルター数 | 0 | 0 | 10 | 50 |
| ドメインあたりの共有メールボックス数 | 0 | 5 | 15 | 30 |
| 外部アカウント数 | 0 | 5 | 10 | 30 |
最初の境目はメール送信
Freeプランではメールを受信できますが、当社のサーバーから送信することはできません。ほとんどの方が最初にぶつかる制限であり、プランをアップグレードする最も分かりやすい理由です。
これは徐々に上限へ近づくような制限ではなく、完全に利用できるか、できないかの境目です。無料枠や試用分もありません。自分のアドレスから返信する必要がある場合は有料プランが必要で、月額$4、年払いなら月あたり$3.50から利用できます。
ただし、独自SMTPプロファイルはプランによる制限を受けません。すでに送信基盤をお持ちなら、Freeプランでも利用できます。詳しくはドメインごとの独自SMTPをご覧ください。これは当社としても問題のない正式な選択肢です。到達率に関する責任をお客様側で負うことになるためです。
見落とされやすい境目はフィルター
ここは特に注意して確認してください。Starterを妥当に選んだつもりでも、契約後に機能が足りないと気づく方が少なくありません。
Starterで利用できるメールフィルターは0件です。数が少ないのではなく、まったく使えません。受信時にメールを自動仕分けするサーバー側ルールはProの10件から始まり、Agencyでは50件になります。自動仕分けが必須ならStarterを飛ばす必要があり、1段階ではなく2段階上のプランを選ぶことになります。
比較表ではフィルターが機能として並んでいても、下位プランでは利用できない点が伝わりにくいため、契約後に気づくことがあります。自動返信はStarterで使えますが、フィルターは使えません。この2つは混同されがちです。
簡単な仕分けで十分なら、OutlookやApple Mailのクライアント側ルールを使えば、アップグレードは不要です。ただし、ルールが動作するのはそのメールソフトを開いている間だけなので、スマートフォンで見る時点では仕分けされていません。
気づかないうちに迫るストレージ上限
ストレージは多くのアカウントがいずれ上限に達する項目です。ただし、この場合はメールプランを上げるという直感的な判断が、たいてい最善ではありません。
StarterからProへ変更すると、月額$6の追加でストレージが35 GB増えます。一方、Driveアドオンなら$3.20で250 GB追加できます。ストレージだけが不足しているなら、アドオンのほうが圧倒的に割安で、プラン自体をアップグレードする必要はありません。
ストレージに加えて、フィルター、共有メールボックス、外部アカウントなども増やしたい場合にはアップグレードが適しています。ストレージだけならアドオンで解決すべきであり、価格差は明らかです。
どちらかを選ぶ前に、添付ファイルが容量を圧迫していないか確認してください。原因は添付ファイルであることが多く、同じものが複数保存されている場合も珍しくありません。詳しくは添付ファイルのサイズ上限で説明しています。
Agencyが用意されている3つの理由
ProからAgencyへアップグレードすると料金は約3倍になるため、何がその差に見合うのかを具体的に確認する必要があります。主な違いはストレージではなく、規模と高度な管理機能です。
ドメイン数。100から1,000に増えます。顧客のメール環境を管理している場合、通常はこれが選択理由になります。
転送アドレスの増加。独自のメールボックスを持たず、届いたメールを別の宛先へ転送するアドレスは、Proでドメインあたり100件から利用できます。Agencyでは300件です。NanoとStarterでも停止中のアドレスを25件保存できますが、実際に転送を開始するにはProまたはAgencyへの変更が必要です。
Sieveスクリプトの直接編集。画面上の設定ではなく、フィルタースクリプトを直接記述できます。Agency限定の機能で、必要になるまではほとんどの方に関係ありませんが、必要な場面では代替しにくい機能です。
共有メールボックスと外部アカウントもそれぞれ30件まで利用できます。他の人に代わってメールを確認する運用では重要な差になります。
実際にはほとんど問題にならない上限
比較表でよく取り上げられても、プラン選択の決め手になることがほとんどない数字が2つあります。これらを理由に必要以上のプランへ上げないためにも、知っておく価値があります。
ドメイン数。Starterの50ドメインは少なく見えますが、大半のアカウントが管理するのは5ドメイン未満なので、実際には十分です。他社や他人のメールを管理するのでなければ、この数字が制約になることはまずありません。
ドメインあたりのメールボックス数。Starterの100件は、従業員以外にもアドレスを配る企業でなければ十分です。この上限が重要になるのは会員組織や、人ではなく機器や用途ごとにアドレスを割り当てる場合です。それ以外では、比較表に載っているだけの数字と考えてよいでしょう。
1日の送信上限も同様です。Starterではメールボックスあたり1日1,000通を送れます。通常の業務連絡では到底届かない水準であり、これに近づく用途は大量配信に該当するため、プランに関係なく専用の送信基盤を使うべきです。
プランの決め方
比較表を眺め続ける代わりに、次の4つの質問へ順番に答えてください。アップグレードが必要かどうかを素早く判断できます。
メールを送信する必要がありますか。必要で、独自のリレーサーバーがない場合は、最低でもStarterが必要です。
メールを読む前に自動で仕分けしたいですか。必要ならProです。Starterではありません。
他の人のメール環境を管理しますか。該当する場合は、ドメイン数と転送アドレス数を数えてください。Proでは100ドメイン、各ドメイン100件の転送アドレスまで利用できます。どちらか一方でも超えるならAgencyを選びます。
不足しているのはストレージだけですか。そうであればアドオンを購入し、現在のプランを維持してください。
この順序なら、ほとんどの方が1分ほどで適切な答えにたどり着けます。また、月額がアップグレード差額のほぼ半分で済むアドオンがあるのに、ストレージのためだけにプランを上げるというよくある失敗も避けられます。
あとから変更する場合
メールプランのアップグレードは、現在のアカウントにそのまま適用されます。ドメイン、メールボックス、保存済みのメールは元の場所に残り、新しい上限だけが反映されます。
下位プランへ戻す場合は、より慎重な準備が必要です。変更後のプランの上限を満たさなければなりません。メールボックス数やドメイン数が新しい上限を超えている場合は、先に減らす必要があります。小さくなるストレージ容量を超えたメールの扱いは特に厄介です。まず保存内容を減らし、移行先プランの全上限に収まっていることを確認してから、プランを変更するのが安全です。
Agencyの年払いは$348ではなく$279です。このプランで間違いないと確信しているなら、お得な選択です。まだ自分に合うか確かめている段階なら、急いで年払いにする必要はありません。